★13日に、あらかじめ連絡の入っていた
「家きん等飼養者立ち入り検査」がありました。熊谷家畜保健衛生所(以下「家保」)の職員と寄居町農林課の職員各1名が、自宅を訪問。「立ち入り検査」とはいっても、鶏舎や餌関係の場所を見るわけではありませんので、その日の午後2時半からの予定がお昼頃に早まったのも、「何か異常はありませんか」「何か異常があったら、早急に家保に連絡を」という電話でも済むような内容で、よそでは時間がかからなかったからでしょう。
うちでは、対応した夫の方が、「聞き取り調査」をしたので、ちょっと時間がかかりましたが。
この間の、鳥インフルエンザ感染のおさらいをすると、
・12日現在で、水海道市で初めて感染が判明した6月以降、
茨城県での過去の感染は30施設(最新の事例は、8日に確認された八郷町の開放型養鶏場)の養鶏場で確認されています。県が
処分を決めた鶏は約150万羽にのぼります。
・7月から全国で2000羽以上の養鶏場を無差別抽出して行われている、一斉サーベイランス調査(抗体検査など)で茨城県以外で感染が確認されたのは、埼玉県鴻巣市の養鶏場のみで、ここは茨城の感染の確認された養鶏場から鶏を導入していました。
・茨城県での、千羽以上飼育している養鶏場170戸に対して実施していたサーベイランス調査がすべて終了し、30施設以外では、過去の感染はなかったとの結論がでました。
・感染源は、未解明。農水省委託の専門家チームでは、
①未承認ワクチンの使用②生きたペット鳥類などの輸入③野鳥の飛来-の可能性を視野に、調査・分析を進めています。
(朝日新聞の9月04日付けの記事
「弱毒性の高病原性鳥インフルエンザ発生状況」がまとまっています)
実は、数日前に、茨城の「かぜだより」さんから、次の記事を紹介してもらっていました。
サイエンスライターの松永和紀さんのレポート「
●鳥インフルエンザ、農水と学者は説明責任を果たしているか」です。
このなかで、レポーターは、「際立って先進的な生産衛生管理で、養鶏業界では有名な企業」「サルモネラ汚染など感染症を元から絶つため、種鶏場を持ち卵を孵して親鶏に育て、商品である卵を産ませている」「飼料も自家配合で、鶏の体調や餌の栄養価などによって細かく変える。餌で強い体を作り、社員である獣医4人がきめ細かく観察し対応することで、薬を投与しない養鶏を目指していた」「病気を持ち込みやすい「人」が入らなくても飼育出来るウインドレスタイプ」の、ある養鶏場でも、感染が確認されたことから、「空気感染」の可能性について、言及しています。
取材経験のあるその養鶏場に絶大なる信頼があるようで、「違法ワクチンの使用」はあり得ない(人がいい人みたい)なら、いったいどうして感染したのだ、という文脈の中で、出てきています。レポーター自身は空気感染説には懐疑的ですが。
で、家保の人に、夫が質問。
「空気感染はありうるのか?」
「まず、ない。ウィルスは高温に弱いので、外界では3時間くらいしか生きられない」
「違法ワクチンについては?」
「マスコミが、騒ぎすぎ。現地では、殺処分とか直接的な対応に追われているから、原因追求はそれが落ち着いてからになるだろう。刑事告発とかすれば取調べもできるが、使った人が使いましたと名乗り出ないかぎり、ワクチン使用の証拠がないから、結局わからないだろう。」
「感染した鶏を殺処分するより、徐々に人間がそのウィルスを取り入れて、抗体を作るように持っていけないのか?」
「鳥インフルエンザは、本来、人間には感染する可能性はないはず。全く違うものだから。去年の東南アジアでの感染死は、ありえないことなのだ。そんな簡単に、人間が感染するものに、変異するはずはない」
以上の質疑については、又聞きなので、正確ではない、ということをお断りします。
茨城の最後の抗体確認した養鶏場は、八郷町にあって、うちが昔訪問したことのある、有機農業で有名な「魚住農場」が移動制限に引っかかってしまったそうです。検査とかしているんでしょうか。
「現代農業」誌で、小田原の笹村さんという養鶏家が、「血液検査拒否宣言」を書いていました。うちも、検査してから、殺処分を拒むことは困難だろうから、もしもの時には検査自体を何とか拒否したいと考えています。