★以下、長いです。先ほど検索で、JAS有機でも使用可能な農薬について調べたところ、
野菜クラブ栽培自主基準というのが見つかりました。
使用可能農薬一覧表
もありました。
偶然ですが、研修生の幸男さんが働いていた、群馬県の昭和村の生産者グループでした。
2004年8月31日

これは、「ヒユ」だと思います。
冬瓜が、敷きワラからはみ出していて、除草できなかったスペースにわらわらと伸びていた草が、レース模様に。
小さいヨトウムシが、いっぱいいました。モザイク模様のある「ハスモンヨトウ」ではなくて、ふつうの黄みどりのでした(うちでは、「シロヨトウ」と呼んでいる)。
虫のことは、「菜園たより」9月3週号にも書きました。
こんな風に、作物の方は被覆資材で守っても、あちこちの雑草でヨトウが繁殖し、越冬越夏して、被覆資材の中から外から、キャベツ類や白菜に襲いかかるのです。
今年は、大豆にずい分ヨトウが来ているようで、行きつけの種苗店で、次々に散布農薬を購入している人を見かけました。「たより」に書いた「ハイマダラノメイガ」=「シンクイムシ」については、参加しているMLでもその流行(?)が話題になっていました。
固定種の種で有名な、埼玉県飯能市の野口種苗研究所のページにシンクイムシの大きな写真が出ています。そのページに出ている、「根や葉から吸収されて、約3週間作物体内に残留して予防効果を発揮する」という農薬は、この辺の家庭菜園の人も多く使用しているようです。
こういう、「普通の農薬」と並んで、よく耳にするのが、「フェロモン剤」と「BT剤(生物農薬)」。JAS有機認証取得の大きな産地では、うちらのような被覆資材ではなく、「使用禁止資材」ではない「天然農薬」として、これらの薬を使っているようです。
どちらも、虫の生理を利用した薬です。科学的な根拠を勉強する能力のない私は、ただ、漠然と、「ほんとに、生態系への影響はないのだろうか」という不安を持つところにとどまっています。その辺のもどかしさが、以下のダラダラ長い文に表われました。これは、「たより」のボツ原稿です。ボツにしたのは夫です。顧客向けのたよりなので、ボツになったのは当然なのです。
■「無農薬」
数日前、新聞の全面広告で、野菜の生産履歴を携帯電話から調べるシステムのことが載っていました。「減農薬」に務めている産地のナスの例では、農薬15回使用とありました。各地域ごとに、「防除暦」というのがあって、その半分の使用が「減農薬」と表示できるそうです。たとえば、群馬県のキャベツでは、12回(1回に数種類を混ぜるから、実際の回数自体はもっと少ない)以下使用が「減農薬」の条件(ということは、30回まで散布可能なわけですね)とか。
そのくらい「まめに」農薬をかけなければ、一面に広がるキャベツ畑で売り物になるキャベツを作ることは難しいのでしょう。網をかけている私たちだって、場合によっては、何回も虫見をしなければ、取り上げられないのですから。
そうして、まめに農薬を散布した結果、耐薬剤性を持った虫が出てきてしまうという悪循環を断つため、導入されたのが、「フェロモン剤」と「BT剤(生物農薬)」です。この二つは、JAS有機農産物に使用してもよいことになっているのです。ですから、「JAS有機=無農薬」ではないのです。
うちのように、零細な経営で、「意地のように」農薬を使わない農家は、いったいなんと呼ばれるのでしょうか。
「無農薬栽培」とおおっぴらに(特定の顧客に対して表現することはかまわないようですが、店売りなどでは出来ない建前です)言うには、「特別栽培物」という認証を取らなくてはいけませんから、それもできません。有機認証は、個人でも申請可能ですが、お金がかかります。ガイドライン特別栽培物の表示には、お金はかかりませんが、農協などの大きな組織に属していなければ、事実上認証を得ることは難しいようになっています。
かけた網をはずしては、虫見をして、またかけ直して、を繰り返しながら、そんなことを考えていました。
野菜クラブ栽培自主基準というのが見つかりました。
使用可能農薬一覧表
もありました。
偶然ですが、研修生の幸男さんが働いていた、群馬県の昭和村の生産者グループでした。
2004年8月31日
これは、「ヒユ」だと思います。
冬瓜が、敷きワラからはみ出していて、除草できなかったスペースにわらわらと伸びていた草が、レース模様に。
小さいヨトウムシが、いっぱいいました。モザイク模様のある「ハスモンヨトウ」ではなくて、ふつうの黄みどりのでした(うちでは、「シロヨトウ」と呼んでいる)。
虫のことは、「菜園たより」9月3週号にも書きました。
こんな風に、作物の方は被覆資材で守っても、あちこちの雑草でヨトウが繁殖し、越冬越夏して、被覆資材の中から外から、キャベツ類や白菜に襲いかかるのです。
今年は、大豆にずい分ヨトウが来ているようで、行きつけの種苗店で、次々に散布農薬を購入している人を見かけました。「たより」に書いた「ハイマダラノメイガ」=「シンクイムシ」については、参加しているMLでもその流行(?)が話題になっていました。
固定種の種で有名な、埼玉県飯能市の野口種苗研究所のページにシンクイムシの大きな写真が出ています。そのページに出ている、「根や葉から吸収されて、約3週間作物体内に残留して予防効果を発揮する」という農薬は、この辺の家庭菜園の人も多く使用しているようです。
こういう、「普通の農薬」と並んで、よく耳にするのが、「フェロモン剤」と「BT剤(生物農薬)」。JAS有機認証取得の大きな産地では、うちらのような被覆資材ではなく、「使用禁止資材」ではない「天然農薬」として、これらの薬を使っているようです。
どちらも、虫の生理を利用した薬です。科学的な根拠を勉強する能力のない私は、ただ、漠然と、「ほんとに、生態系への影響はないのだろうか」という不安を持つところにとどまっています。その辺のもどかしさが、以下のダラダラ長い文に表われました。これは、「たより」のボツ原稿です。ボツにしたのは夫です。顧客向けのたよりなので、ボツになったのは当然なのです。
■「無農薬」
数日前、新聞の全面広告で、野菜の生産履歴を携帯電話から調べるシステムのことが載っていました。「減農薬」に務めている産地のナスの例では、農薬15回使用とありました。各地域ごとに、「防除暦」というのがあって、その半分の使用が「減農薬」と表示できるそうです。たとえば、群馬県のキャベツでは、12回(1回に数種類を混ぜるから、実際の回数自体はもっと少ない)以下使用が「減農薬」の条件(ということは、30回まで散布可能なわけですね)とか。
そのくらい「まめに」農薬をかけなければ、一面に広がるキャベツ畑で売り物になるキャベツを作ることは難しいのでしょう。網をかけている私たちだって、場合によっては、何回も虫見をしなければ、取り上げられないのですから。
そうして、まめに農薬を散布した結果、耐薬剤性を持った虫が出てきてしまうという悪循環を断つため、導入されたのが、「フェロモン剤」と「BT剤(生物農薬)」です。この二つは、JAS有機農産物に使用してもよいことになっているのです。ですから、「JAS有機=無農薬」ではないのです。
うちのように、零細な経営で、「意地のように」農薬を使わない農家は、いったいなんと呼ばれるのでしょうか。
「無農薬栽培」とおおっぴらに(特定の顧客に対して表現することはかまわないようですが、店売りなどでは出来ない建前です)言うには、「特別栽培物」という認証を取らなくてはいけませんから、それもできません。有機認証は、個人でも申請可能ですが、お金がかかります。ガイドライン特別栽培物の表示には、お金はかかりませんが、農協などの大きな組織に属していなければ、事実上認証を得ることは難しいようになっています。
かけた網をはずしては、虫見をして、またかけ直して、を繰り返しながら、そんなことを考えていました。